【足首を回転していく脚のスピードが勝負を決める!アンクルロッカーへの挑戦】歩き方のしくみ⑧
記事【踵を着く瞬間、あなたは反応できるか?ヒールロッカーな歩き方】歩き方のしくみ⑦に引き続き、今回も正しい歩き方を知るために絶対に理解しておいて欲しい「ロッカー機構」についてお話しします。
この記事の中でお話しする、ロッカー機構を成立させるための筋肉の働きについての解説は、一般的に言われている内容になります。
実際に正しい歩き方を身につけるためには、それ以外の事柄の方が大切だったりします。
では、今回は「アンクルロッカー」についてです。
目次
②アンクルロッカー
前回説明したヒールロッカーは、踵が地面に着くことで始まり、中足骨頭(足の指のつけ根あたり)が地面に着くことで終わります。
図1:中足骨頭
中足骨頭とは、足趾(足の指)の手前の骨の、中足骨の足趾側の部分です(図1)。
中足骨と足趾を繋げる関節はMP関節(metatarsophalangeal joint:中足趾節関節)とよばれ、中足骨頭はMP関節を構成しているものの一つです。
図2:アンクルロッカー
中足骨頭が地面に着きヒールロッカーが終わると、次は、足関節(足首)を支点として、脚が前方へ回転していきます。
これを、アンクルロッカー(足関節ロッカー)といいます(図2)。
アンクルロッカーと筋肉
図3:ヒラメ筋とアキレス腱
アンクルロッカーが行われるときは、ヒラメ筋という筋肉が重要な働きをしています(図3)。
ヒラメ筋は、脛骨(すねの骨)と踵を結ぶ筋肉です。
ヒラメ筋の踵へ付着する腱は、ご存知の方も多いアキレス腱です(図3)。
アンクルロッカーが行われているとき、ヒラメ筋は、絶妙な活動で、脛骨の前方への回転スピードをコントロールし、効率よく身体を前進させています。
大腿四頭筋の過活動
図4:ヒラメ筋が働かない場合のアンクルロッカー
しかし、ヒラメ筋が働かないと、脛骨の回転スピードが速くなり、大腿骨(太腿の骨)がそのスピードについていけなくなってしまいます。
すると、膝が曲がっていってしまいます。
そして、それ以上その膝が曲がっていかないよう、大腿四頭筋(太腿の前の筋肉)が活動を増大させます(図4)。
つまり、ヒラメ筋が働かないと、適切なアンクルロッカーを行えなくなり、エネルギー消費の大きい、効率の悪い歩き方となってしまいます。
次回は、フォアフットロッカーについて解説していきます。(^^)/
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https://feuno.com/category/gait-posture-mechanism
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