【直立姿勢で歩くことができる身体は曲芸師!】歩き方のしくみ③
記事【腕をしっかり振って歩くのは正しい歩き方?】歩き方のしくみ②でお話ししたように、私たちが歩くときは、ロコモーターユニットが次の4つの機能を遂行しています。
①直立姿勢の安定
②推進力の生成
③衝撃の吸収
④エネルギーの温存
今回は、「①直立姿勢の安定」についてお話しします。(^^)/
目次
①直立姿勢の安定
直立姿勢は至難の業
みなさんご存知ように、私たちの身体は、多くの骨が連結されて形作られています。
そして、私たちが立ったり歩いたりするときは、この身体を直立させています。
身体を直立させるということは、骨を上に積み重ねていくということです。
イメージしてもらえれば分かると思いますが、ただ単に骨を積み重ねることは、非常に難しいです。
なぜなら、その骨の先端は、多くは平らではなく丸みを帯びているからです。
丸い物の上に丸い物を重ねていくのは、至難の業です。
タマゴを縦に積み重ねていこうとしているところをイメージして下さい。
ほぼ不可能だということは簡単に分かると思います。
しかし私たちは、これを実現させているのです!!
では、どのようにして実現させているのでしょうか??
筋肉のコントロールで直立可能に
骨の連結部は、関節と呼ばれています。
骨を積み重ねていくためには、この関節を固定する必要があり、私たちはそれを行い身体を直立させているのです。
この関節を固定する役割を担っているのは、筋肉と靱帯です。
そして、私たちが意識的にコントロールできるものは、筋肉だけです。
つまり、私たちは数多くの筋肉の力加減を適切にコントロールさせることによって、骨を積み重ねて直立姿勢を実現させているのです。
ちなみに、私たちの身体にある筋肉の数は、600個以上にもなります。
ロコモーターユニットは曲芸師
さて、先端が丸まっている骨を、倒れないように積み重ねて直立させるだけでも大変なことですが、歩行時は姿勢が常に変化しているので、さらに大変なことになります。
特に脚の骨は細長く縦に積み重なっていて倒れやすいため、筋肉の絶妙なコントロールがリアルタイムで必要となるのです。
まさに、「曲芸」レベルのことを行う必要があるのです。
この「曲芸」レベルのことを実行しているのが、ロコモーターユニットです。
ロコモーターユニットは、この高度で絶妙な筋肉のコントロールを、歩行時に常に行っているのです。
ということで、正しい歩き方を身につけるには、このロコモーターユニットが何をしているのかを知って、その機能を適切に発揮させる必要があるのです。
次回からは、「②推進力の生成」について説明していきます。(^^)/
↓「歩き方や姿勢のしくみ」記事一覧はこちら
https://feuno.com/category/gait-posture-mechanism
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