1ハゼに意味なし?コーヒー本からの学びと焙煎結果

去年2020年7月から片手鍋でコーヒー豆の焙煎を始めて、12月下旬からはガラス焙煎機KAKACOO「KAKA-G400」を使い始めた。コーヒー豆の焙煎は、誰かに教えてもらった訳ではなく、ほとんどネット情報だけを頼りに、なんとなくな感じでやっている。それでも、それなりに美味しいコーヒー豆に仕上げることが出来ている。

でも、それだけでは満足できなくなってきた・・(^^;)

「もっと納得できる美味い豆にしたい!」、「もっと楽に単純に焙煎できるようにしたい!」、「もっとコーヒー豆と対話したい!(笑)」

こんな思いがどんどん強くなってきた。そこで、コーヒー豆について一度きちんと勉強してみよう、コーヒー豆の焙煎中の変化を知りたい、って思って本を買うことにした。

コーヒーの本を買ったよ

僕は、焙煎のテクニックとかではなく、コーヒー豆の根本的な仕組みを知りたかった。根本的な仕組みさえ知っていれば、いくらでも応用を利かせることが出来る。そこで僕が選んだ本は、次の2冊。

  • 「コーヒーの科学-「おいしさ」はどこで生まれるのか-」旦部幸博
  • 「人気店のコーヒー焙煎」

「コーヒーの科学」は、コーヒーに関するあらゆる分野の事柄について、科学的な知識によって書かれている。コーヒーノキやコーヒー豆そのもの、コーヒーの歴史、美味しさの成分、焙煎や抽出の理論、コーヒーと健康についてなど。まだ全部読んだ訳ではないけど、非常に読みごたえがあって勉強になる!

「人気店のコーヒー焙煎」は、日本全国の人気コーヒー自家焙煎店、全17店舗の焙煎プロファイルが見れて、焙煎の基本的な知識もまとめて載っている。この本は参考書的な感じで選んだ。

で、いち早く希望の焙煎が出来るようになりたかったから、「コーヒーの科学」のコーヒー豆の構造、焙煎と抽出のところを早速読んだ。特に焙煎のところは念入りに読んだ。で、自分なりにまとめてみた。

焙煎中のコーヒー豆の変化

この本によると、コーヒー豆は焙煎の過程で次のような変化が起きているとのこと(温度は豆の温度、時間は加熱開始からの時間、パーセンテージは豆の含水量で、値はだいたいの目安。目印は僕が勝手につけた)。

80℃(4分、10%)
コーヒー豆の細胞壁が軟らかくなる。水分が蒸発し始める。細胞内成分が煮込まれていく。
★目印:水蒸気の発生

豆が縮んでいき表面に皺が出てくる。細胞内成分がドロドロした飴状になっていく。

細胞内成分が沸騰し細胞壁内壁に飛び散り、細胞内中心部に空間が出来ていく。

135℃(11分、3%)
細胞壁が硬くなる。細胞内圧力が上昇していく。細胞内成分が細胞壁内壁に押し付けられ圧縮されていき、高圧高温下で細胞内成分の焙煎反応(化学反応)が進行していく(飲み物としてのコーヒー豆として利用できる状態になる)。細胞内圧上昇により豆が膨らんで皺が伸びていく。
★目印:皺が伸び始める

170℃(15分、2.5%)
豆内部にある大きな隙間を塞がれてしまった豆が、その隙間に溜まった水蒸気やガスの圧力により破裂する。(1ハゼ)
★目印:「パンッ!パンッ!」という大きな破裂音

190℃(18分、1.5%)
焙煎反応によって発生した二酸化炭素などの燃焼ガスが豆の内部で急増し、その圧力により豆が破裂する。(2ハゼ)
★目印:「ピチピチ」という連続した小さな破裂音

細胞壁が損傷していき、細胞内の油脂分が豆の表面に滲み出てくる。
★目印:豆表面に艶が出る

1ハゼ2ハゼは重要ではない?

僕はこれまで、1ハゼと2ハゼをチェックポイントとして焙煎度を調節していた。焙煎度の調節とは、まさにコーヒー豆の味の調節。特に、1ハゼを基準にしていた。でも、この本に書いてある豆の変化をみると、もっと重要なタイミングがあることに気がついた。そのタイミングとは、④のコーヒー豆の細胞壁が硬くなるタイミングだ!

なぜなら、このタイミングからコーヒー豆の味が作られていくから。コーヒー豆の味は、コーヒー豆の細胞内成分の焙煎反応の進み具合で、どんどん変わっていく。その焙煎反応が始まるのが、細胞壁が硬くなって内圧が上昇するこのタイミングなのだ。

なので、このタイミングから、狙った焙煎度になるまで加熱して、焙煎を終えるというのが、道理に合った焙煎の手順ということだ。したがって、1ハゼや2ハゼは、ただ単にコーヒー豆が焙煎の途中で破裂する現象という意味しかなく、それが起こったからこんな味になっているとか、味が変わるとか、何か特別なことをしないといけない、という訳ではないのかもしれない

1ハゼと焙煎度の関係

以上のことを踏まえて、昨日焙煎してみた。エルサルバドルの豆でミディアムローストを狙った。

焙煎時のチェックポイント

最近の僕の焙煎は、生豆に含まれている水分をしっかり抜くこと(いわゆる水抜き)を意識している。そのため、焙煎機内の温度が180℃になったら、8分以上その温度をキープして、その後火力上げて煎り込んでいっている。そして、1ハゼが終わるころがミディアムローストの味になる、って思っていた。

今回、水抜きはしっかり行うが、1ハゼをチェックポイントとはせずに、豆の細胞膜が硬くなるタイミングをチェックポイントとした。その目印は、豆表面の皺の伸び始めだ。そして、豆の色や香り、煙の状態を確認しながら、ミディアムローストと思われるところで焙煎を終えることにした。

で、下の画像は焙煎時間の記録。左側は前回1月23日に焙煎したときのもの。右側は今回1月31日に焙煎したときのもの。時間の左側はラップタイム、右側はトータルタイム。どちらも同じ豆を同じ量(100g)で焙煎している。

前回の焙煎手順

前回は、加熱してから180℃に達するまでに7分30秒ほどかかって(#1)、そこから8分ほど180℃をキープ(#2)。そして火力を上げ、2分20秒ほどで1ハゼが鳴って(#3)、そこから2分14秒ほどで1ハゼが鳴り終わり焙煎機から豆を出した(#4)。仕上がりは、ミディアムローストよりも深くなってて、飲んでみるとハイローストぐらいの味だった(下の画像)。

 

今回の焙煎手順

今回は、水蒸気が発生するタイミングと、豆の皺が伸び始めるタイミングを確認することも目標に焙煎した。加熱してから6分2秒ほどで焙煎機から水蒸気が出てきて(#1)、180℃に達したのが加熱開始から7分45秒ほどだった(#2)。

そこから、今回は水抜きの時間を長くしてみようってとっさに思って、10分ほど180℃をキープ(#3)。この間、豆の皺が伸び始めるタイミングを観察する。

しかし、僕の焙煎機では豆の皺がどうなっているのか、全く観察できなかった!ガラス焙煎機だから、外から眺めていれば皺が見えるかなって思っていたけど、豆の動く速さが速すぎて、どうにも観察できなかった。

また、焙煎機の口には温度計が付いているから、豆を直接取り出して観察することも出来ない(下の画像:ちなみにこの写真は、焙煎機から水蒸気が出始めたタイミングのもの)。

「あわわ、あわわ」していたら、10分が経ってしまい、焙煎を失敗したくなかったから、そこで火力を上げた。で、そこから3分50秒ほどで1ハゼが鳴った(#4)。この時点で豆がだいぶ色付いていたし、前回1ハゼが終わるまで待っていたらハイローストになってしまっていたので、1ハゼがまだ鳴っている最中の48秒ほどで焙煎機から豆を出した(#5)。結局、仕上がりは前回と似たような感じで、飲んでみると前回と同じようなハイローストぐらいの味だった(下の画像)。

1ハゼはチェックポイントにはならない?

今回、焙煎して気づいたことがあった。1ハゼが終わったかどうか、1ハゼ後の時間がどのくらいかと、焙煎度(コーヒーの味)とは、関係ないのではないか、ということ。

前回は1ハゼが鳴った後、鳴り終わるまでの2分14秒ほどで焙煎を終えた。今回は1ハゼが鳴った後、まだ鳴っている途中の48秒ほどで焙煎を終えた。しかし、飲んでみた味は、前回も今回もほとんど一緒だったのだ。やはり1ハゼは、焙煎度をチェック出来るものではなく、ただ豆が破裂したという意味しかないのかもしれない・・

急に煙が少なくなるタイミング

となると、僕としてはやはり細胞壁が硬くなるタイミングをチェックポイントにしたい。でも、その目印となる皺の伸びは、僕の焙煎機では確認できない。そこで思い出したのが、今回10分ほど180℃をキープしている途中で、急に白い煙の量が少なくなったタイミングがあったこと。気のせいかもしれないけど。

そこで思ったのが、「もしかしたらこの現象は、細胞壁が硬くなって水蒸気が豆から出にくくなったからかもしれない」ってこと。ならば、煙の量が少なくなるタイミングが、細胞壁が硬くなり始めたタイミング、ということになる。これは面白いことを見つけた!

ということで、次回の焙煎は、白い煙の量が少なくなるタイミングがホントにあるのか確認することも目標にしようと思う。あ~、コーヒー豆焙煎って、楽しい~!!(^^)/

今回のまとめ

以上、今回のお話しを整理すると、こんな感じ。

  • コーヒーの本で勉強したよ♪
  • 1ハゼや2ハゼは焙煎度チェックに役立たないかも
  • 豆の細胞壁が硬くなるときが味づくりのスタート
  • その目印は豆表面の皺が伸び始めるとき
  • もしかしたら煙の量が少なくなるときも目印に?

目指すはスピリチュアルロースト

焙煎中のコーヒー豆の変化を具体的にイメージできると、もっと感覚的に焙煎できるようになって、コーヒー豆と対話できるようになって、毎回ベストな焙煎が出来るようになる気がしてる。これが僕の目指しているところ。名付けて、「スピリチュアルロースト」(笑)。

これは、僕が焙煎を始めた当初から考えていたこと。そのときのその人に合うピッタリな焙煎度をその場で感覚的に捉えて、それを再現するように焙煎する。早くみんなに「スピリチュアルロースト」を飲んでもらいたいな~(^^)/

【追伸】コーヒー豆の焙煎販売を始めました。僕の焙煎は名付けて「スピリチュアルロースト」。詳しくはこちらのページにて(^^)/⇒「コーヒー豆の販売について」

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