【踵を着く瞬間、あなたは反応できるか?ヒールロッカーな歩き方】歩き方のしくみ⑦

記事【人は回転しながら歩いている?ロッカー機構という驚きの仕掛け】歩き方のしくみ⑥でお話ししたように、今回から4つのロッカー機構について解説していきます。

ただ、これらのロッカー機構を成立させるための筋肉の働きについての解説は、一般的に言われている内容になります。

実際に正しい歩き方を身につけるためには、それ以外の事柄の方が大切だったりします。

では、今回は「ヒールロッカー」についてです。

①ヒールロッカー

図1:ヒールロッカー

私たちが歩いて足を地面に着くとき、通常は、最初に踵が着きます

このとき、踵を支点として、脚が前方へ回転します。

これをヒールロッカー(踵ロッカー)といいます(図1)。

このとき、膝は少し曲がります

ヒールロッカーと筋肉

図2:前脛骨筋と大腿四頭筋

ヒールロッカーは、前脛骨筋(すねの前の筋肉)と大腿四頭筋(太腿の前の筋肉)という筋肉が働くことによって可能となります(図2)。

前脛骨筋は、脛骨(すねの骨)と足の甲を結ぶ筋肉です。

大腿四頭筋は、大腿骨(太ももの骨)や骨盤と脛骨を結ぶ筋肉です。

フットスラップ

図3:フットスラップ

このヒールロッカーのタイミングで、前脛骨筋が働かないと、フットスラップと呼ばれる異常現象が起こります(図3)。

これは、踵が地面に着いた直後、そのまま足の裏が地面に落ちていく現象です。

このとき、「パタン!」という足の裏で地面を打つ音が聞こえます。

つまり、前脛骨筋は、脛骨に足の甲をしっかり引き付けておく役割を担っているのです。

このフットスラップが起こると、ヒールロッカー機構が消失してしまい、歩行時の推進力である身体が重力で落下する力を、利用しきれなくなってしまいます

その結果、効率の悪い、身体へのダメージが大きい歩き方となってしまいます。

膝折れ(膝崩れ)

図4:膝折れ(膝くずれ)

ヒールロッカーのタイミングで大腿四頭筋が働かないと、膝折れ(膝崩れ)と呼ばれる異常現象が起こります(図4)。

これは、踵が地面に着いた直後、膝が急激に曲がって、身体が地面へ落下していく現象です。

つまり、大腿四頭筋は、膝が曲がっていかないように、脛骨と大腿骨をしっかり固定しておく役割を担っています。

この膝折れが起こると、膝から上の身体を前進させることができなくなり、歩行不能となってしまいます

ちなみに、大腿四頭筋が働かなくても、他の筋肉(大殿筋、大内転筋、ヒラメ筋など)の力を利用して、無理やり膝を伸ばしながら歩ける場合があります。

しかし、この歩き方を続けていると、膝が反対の方へ曲がっていくようになってしまいます。

この膝は、反張膝と呼ばれています。

この歩き方は、身体にとってダメージの大きな歩き方です。

次回は、アンクルロッカーについて解説していきます。(^^)/

 

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