【衝撃的な事実発見!実は歩くことは身体に良くない!】歩き方のしくみ⑫

記事【腕をしっかり振って歩くのは正しい歩き方?】歩き方のしくみ②でお話ししたように、私たちが歩くときは、ロコモーターユニットが次の4つの機能を遂行しています。

①直立姿勢の安定
②推進力の生成
③衝撃の吸収
④エネルギーの温存

今回からは、「③衝撃の吸収」についてお話しします。(^^)/

③衝撃の吸収

「衝撃を吸収する」ということについて、みなさんはどのようなことが思い浮かぶでしょうか??

荷物を宅急便で出すときに、段ボールに緩衝材を入れることでしょうか?

飛んできたボールを受け取るとき、手や足を後ろへ引きながら受け取ることでしょうか?

ジャンプして着地するとき、膝を曲げながら着地することでしょうか?

どれも有効に衝撃を吸収できますよね。(^^)/

「衝撃を吸収する」とは、「加わる力をできるだけ小さくする」ということです。

では、これらの「衝撃の吸収」、どのようなしくみで衝撃が吸収されるのでしょうか??

ここからは、少し物理の話になります。

物理や数学が苦手な方は、途中のお話しは読み飛ばして、結論だけ知って頂ければ良いです。(^^)/

衝撃を吸収するしくみ

物体の速さが変化するとき、物体の質量をm、物体の変化後の速さをv、物体の元の速さをv0、物体に加わる力をF、物体に力が加わっている時間をtとすると、次の関係が成り立っています。

式1:運動量の変化と力積

mvは、m×vのことで、物体の質量と速さを掛けたもので、物体の運動の激しさを表し、運動量といいます。

Ftは、F×tのことで、物体に加わる力とその時間を掛けたもので、力積といいます。

式1は、「運動量の変化は加えられた力積に等しい」ということを表しています。

これを分かりやすく言うと、「物体の速さが変化したということは、その物体に、ある強さの力(F)が、ある長さの時間(t)加えられた」ということです。

そして、「物体の速さを変化させようとするとき、大きな力を使えば短い時間で済み、小さい力だと長い時間がかかる」ということです。

少し言い方を変えると、「物体の速さを変化させようとするとき、短い時間で済まそうとすると大きな力が必要で、長い時間をかければ小さな力で済む」ということです。

で、この力(F)の大きさが「衝撃の強さ」になります。

ですので、「衝撃を吸収する」とは、この力(F)を小さくする、ということになります。

また、「衝撃を吸収する」とは、物体の速さをゼロにする、物体の動きを止める、ということです。

したがって、衝撃を吸収したければ、長い時間をかけて物体の動きを止めれば良い、ということになります。

ジャンプして着地するとき、膝をゆっくり曲げながら着地すると、穏やかに着地できますが、これは、膝をゆっくり曲げることによって、長い時間をかけて身体の落下を止めているからです。

これを、膝を曲げずに、脚をピンっと伸ばしたまま着地すると、短い時間で身体の落下を止めることになってしまい、もの凄い衝撃が身体に加わり、下手したら骨折してしまったりします。

歩けば歩くほど身体が痛む

で、私たちが歩いているときは、このジャンプの着地と同じ「衝撃の吸収」、長い時間をかけて身体の落下を止めることが、自動的に行われているのです。

そのおかげで、身体へのダメージがほとんどないまま、ずっと歩き続けることができるようになっているのです。

この「衝撃の吸収」が正しく行われていないと、歩けば歩くほど身体にダメージを与えてしまうことになるのです。

私たちが歩いて足が地面に着くとき、この足は約1cmの高さから地面に落下しています。

その足にかかる重さは、少なく見積もって体重の半分はあると思います。

例えば、体重60kgの人の場合、半分の30kgの重さが地面に落下することになります。

30kgの重さとは、灯油のポリタンクに灯油を満タンにすると約15kgの重さになるので、この満タンの灯油のポリタンク2個分の重さです。

つまり、体重60kgの人が歩いているとき、足が地面に着くたび、身体は、満タンの灯油ポリタンク2個が約1cmの高さから落下し地面とぶつかる衝撃を受けている、ということになります。

これは、かなり大きな衝撃です。

このような衝撃を身体が受け続けていると、遅かれ早かれ身体は壊れていき、痛みがどんどん出るようになっていくでしょう。

ですので、そうならないように、私たちが歩いているときは、自動的に衝撃を吸収するしくみが備わっているのです。

この衝撃の吸収は、主に足関節(足首)膝関節股関節で行われています。

これらの関節の動きを、長い時間をかけて止めることで、衝撃を吸収しています。

ということで、次回から、歩いているときに自動的に行われている「衝撃の吸収」について、それぞれの関節ごとに解説していきます。(^^)/

 

↓「歩き方や姿勢のしくみ」記事一覧はこちら
http://feuno.com/category/gait-posture-mechanism

 


股関節、腰、膝の痛みセラピー
セラピーサロン『Feuno(フーノ)』名古屋
ふなこしのりひろ