1杯のコーヒー豆の適量は焙煎度で変わり生豆の量で決まる?
コーヒーを淹れるとき、コーヒー豆はどのぐらい使うのが適量なのだろうか?いろいろ疑問に思っていたことを、ここで整理してみようと思う。(^^)/
目次
適量は調べても良く分からない
自分でコーヒーを淹れ始めたころは、1杯のコーヒーを淹れるのに使う豆の量が分からなかったから、いろいろ調べた。すると、ネットでも資料でも、書いてあることがまちまちで、実際にどのくらいが適量なのか分からなかった。例えば・・
SIENA COFFEE FACTORY(現IMOM COFFEE ROASTERS)
↓僕の好きなカフェに置いてあった資料だと、1杯200g抽出で16g
預言カフェ
↓東京の預言カフェに置いてあった資料だと、1杯150cc抽出で12g
UCCコーヒー
↓UCCコーヒーのホームページによると、1杯140cc抽出で10~12g
KEY COFFEE
↓キーコーヒーのホームページによると、1杯120cc抽出で10g
僕のコーヒー豆量の基準
2年前に出会った僕の大好きなジムランコーヒーのマスターに聞いたところ、お店では1杯200ml抽出で20g使っているとのこと。それ以来、僕はこの量でコーヒーを淹れている。
確かにこの量で淹れると、マスターが淹れたときと同じような濃度や味になるので、気に入っている♪でも、しばらくして、ある疑問が出てくるようになった・・
浅煎りと深煎りで何か違う・・
僕はいろんな産地のいろんな焙煎度の豆でコーヒーを淹れるんだけど、どれも1杯200ml抽出20gで淹れていた。そんなとき、「あれ?」って思うことがあった。
それは、浅煎りの豆で淹れたとき、コーヒーが薄く感じたのだ。一方、深煎りの豆で淹れたとき、200ml抽出後の残りの抽出液を飲むと、まだ十分に濃い状態だったのだ。
それでも僕は頑なに、1杯200ml抽出20gで毎日毎朝コーヒーを淹れ続け、飲み続けていた。
焙煎度で豆の重さが変わる
そんな中、僕は去年の7月から自分でコーヒー豆の焙煎をするようになった。そして、初めて知ったことがあった。それは、コーヒー豆の重さは焙煎度合いによって変わる、ということ。浅煎りの方が重くて、深煎りの方が軽い。ちなみに、焙煎が深くなるほど豆が膨らんで体積が大きくなる。
例えば、こんな感じ。これは同じエルサルバドルの豆を焙煎したときのもの。
中煎り(ミディアムロースト)の場合
ミディアムロースト(中煎り)で焙煎したとき、焙煎前の生豆の重さは123.5g、焙煎後の重さは107.6g。重さの減少率は、107.6g÷123.5g=0.8713、すなわち約87.1%。これは、生豆100gを焙煎したら、焙煎後は約87.1gになるということ。
深煎り(フレンチロースト)の場合
フレンチロースト(深煎り)で焙煎したとき、焙煎前の生豆の重さは129.4g、焙煎後の重さは103.4g。重さの減少率は、103.4g÷129.4g=0.7991、すなわち約79.9%。これは、生豆100gを焙煎したら、焙煎後は約79.9gになるということ。
中煎りと深煎りの違い
ということで、この生豆を100g焙煎すると、中煎りでは約87.1gになって、深煎りでは約79.9gになるのだ。つまり、焙煎度が浅い方が重くなり、深い方が軽くなるのだ。このことについて、焙煎後の豆の重さを基準にしてみると、こんなことが分かる。
焙煎前の生豆の量
中煎りでは、生豆100gが焙煎後87.1gになり重さの減少率が87.1%ということであるなら、焙煎後100gだったら生豆の重さは100g÷0.871=114.81g、すなわち約114.8gだったということ。
深煎りでは、生豆100gが焙煎後79.9gになり重さの減少率が79.9%ということであるなら、焙煎後100gだったら生豆の重さは100g÷0.799=125.16g、すなわち約125.2gだったということ。
したがって、焙煎後の豆の重さが100gのとき、使われた生豆の重さは、中煎りだと約114.8g、深煎りだと約125.2gだったということだ。つまり、使われてる生豆の量は、焙煎度が浅い方が少なく、深い方が多いのだ。
適量は生豆の量で決まる
で、僕が感じていたのは、焙煎後の重さが同じ豆で淹れていても、浅煎りの豆だとコーヒーが薄く、深煎りの豆だと淹れ終わった後に残った抽出液でも十分に濃いということ。
そこで僕は思った。コーヒーの濃さは、焙煎後の重さで決まるのではなく、焙煎前の生豆の量で決まるのではないか?って。
そう思ってからは、次のようにして基準を作って淹れるようにした。そしたら、どの焙煎度でもちょうど良い濃さのコーヒーを淹れることが出来るようになった。
中煎りの基準
まず、1杯200ml抽出20gは、ジムランコーヒーのマスターが教えてくれたもの。ジムランコーヒーの豆は、中煎りが多い。だから、中煎りの基準はこのまま、1杯200ml抽出で20gで良いと思う。次に、先ほどの僕が焙煎したときのデータを使って、深煎りの基準を作ってみる。
深煎りの基準
中煎り20gに使われていた生豆の重さは、焙煎後の減少率約87.1%で割り戻して、20g÷0.871=22.96gということになる。先ほど話したように、中煎り20gが適量の基準になるので、1杯200mlで抽出する場合、この生豆22.96gが、どの焙煎度でも適量となる生豆の重さということ。
この重さの生豆を深煎りで焙煎したときの重さは、焙煎後の減少率約79.9%を掛けて、22.96g×0.799=18.35g、すなわち約18.4gということになる。したがって、深煎りのときは、1杯200ml抽出で18.4gの焙煎豆を使うのが適量ということになる。ということは、深煎りの豆で、1杯200ml抽出で20g使うのは、豆の量が多過ぎなのだ!
浅煎りの基準
そして次は浅煎りの基準。しかし、僕はまだ浅煎りで焙煎したことがないから、データがない。ただ、中煎りの基準よりも豆を若干増やした方が良いことは分かる。その量は20g~22.96gの間。
この記事で取り上げてるデータは、中煎りといっても浅煎り寄りのミディアムローストで、深煎りといってもかなり深いフレンチロースト。この2つの焙煎度合いの差は、結構ある。それぞれ1杯200ml抽出の基準が20gと18.4gで、その差は1.6g。浅煎りの基準としては、さすがにこの差よりも小さいと思う。
ということで、中煎りと浅煎りの差は1.0gと見込んで、とりあえずの浅煎りの基準は、1杯200ml抽出で21gにしている。そのうち浅煎りで焙煎してデータを取ってみます・・(^^;)
【4月14日追記】浅煎りで焙煎してデータを取って適量を算出しました!こちらの記事をご覧下さい⇒「浅煎りコーヒー苦手な人、必見!豆の量と美味しい淹れ方」
僕の基準の決定版
ということで、僕にとっての適量を整理してみると、1杯200ml抽出で、浅煎りは21gぐらい、中煎りは20g、深煎りは18.5gぐらい、って感じかな。切り良くするために、0.5g刻みにした。
今回のまとめ
今回の話で伝えたかったことは、こんな感じ。
- コーヒー豆の適量を調べてもまちまち
- 焙煎度によって重さは異なり、浅い方が重く、深い方が軽い
- 同じ重さでも使われている生豆の量は異なり、浅煎りは少なく、深煎りは多い
- コーヒー豆の適量は、焙煎前の生豆の量で決まると思う
- 僕にとっての適量は、1杯200ml抽出で、浅煎り21gぐらい、中煎り20g、深煎り18.5gぐらいで、共通して生豆は23gぐらい
ということで、今回は僕にとってのコーヒー豆の適量について話してきた。こうやって整理して書き記すと、スッキリするね~♪
この中で出てきている具体的な数値は、当然使っているコーヒー豆によっても変わるだろうし、焙煎の仕方によっても変わるだろうし、個人の感覚の違いによっても変わると思う。なので、参考程度に・・
でも、コーヒー豆の適量は焙煎前の生豆の量で決まるというのは、あながち間違っていないような気がするかな。(^^)/
【追伸】コーヒー豆の焙煎販売を始めました。僕の焙煎は名付けて「スピリチュアルロースト」。詳しくはこちらのページにて(^^)/⇒「コーヒー豆の販売について」
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