【歩くときの力とスピードはどうなってるの?ロッカー機構のまとめ】歩き方のしくみ⑪

今回は、記事【やっぱり足で地面を蹴っていた?トゥロッカーの策略】歩き方のしくみ⑩までお話ししていた、「推進力の生成」についてのまとめです。(^^)/

私たちが歩くときの推進力は、主に次の2つで作られます。

①重力による身体の落下(位置エネルギー)
②振り出される脚の前進(運動エネルギー)

特に①が主要な推進力となります。

ロッカー機構のまとめ

図1:立脚側下肢のロッカー機構

私たちが歩くとき、①による推進力を作って維持するために、「ロッカー機構」という仕掛けを利用しています(図1)。

ロッカー機構には、段階的に次の4つのものがあります。

1.ヒールロッカー(踵ロッカー)
⇒踵が地面に着く~中足骨頭(指のつけ根)が地面に着く(図1:赤~緑)

2.アンクルロッカー(足関節ロッカー)
⇒中足骨頭が地面に着く~踵が持ち上がる(図1:緑~紫)

3.フォアフットロッカー(前足部ロッカー)
⇒踵が持ち上がる~反対側の足が地面に着く(図1:紫~青)

4.トゥロッカー(足趾ロッカー)
⇒反対側の足が地面に着く~足が地面から離れる(図1:青~橙)
※トゥロッカーの終わりは、反対側の脚のヒールロッカーの終わり(図1:半透明緑)にあたる

推進力が作られるとき

歩いているときに推進力が作られるときは、「3.フォアフットロッカー」のときです。

このとき、支える脚側の「①重力による身体の落下」と、振り出す脚側の「②振り出される脚の前進」が行われます。

また、②での推進力は、筋力ではなく、振り出す脚側の「4.トゥロッカー」でのアキレス腱が縮もうとする力が源になっています。

ちなみに、②での推進力は、振り出す脚のスピードを速くすると、より大きくなります。

その結果、歩くスピードが速くなります。

振り出す脚のスピードを速くするには、意識的に脚のつけ根を素早く曲げたり(股関節を素早く屈曲させる)、膝を素早く伸ばしたり(膝関節を素早く伸展させる)、トゥロッカーのときに強く地面を蹴ったりします。

推進力の生成のまとめ

以上のようにして、私たちは歩くための力を生み出しているのです。

是非知っておいて欲しいことは、私たちが普段なにげなく歩いている「自然歩行」では、筋力を使って無理矢理に推進力を生み出しているわけではない、ということです。

また、特定の筋肉が働かないと、ロッカー機構が正しく行われず、効率の悪い身体へのダメージが大きい歩き方になるとお話ししましたが、これを改善させるために、その筋肉の筋トレをしても、あまり効果は期待できません

なぜなら、歩いているときに発揮される筋力は、そのタイミングで最適な強さで、他の筋肉とも協調して発揮される必要があるからです。

これは、ただ単に目的の筋肉の筋トレをすれば叶えられるようなことではありません。

このことについては、今後の記事で取り上げてみようと思います。(^^)/

次回からは、歩いているときにロコモーターユニットが遂行している4つの機能、①直立姿勢の安定、②推進力の生成、③衝撃の吸収、④エネルギーの温存、のうち、「③衝撃の吸収」について説明していきます。(^^)/

 

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